知っ得シリーズ9「放課後等デイサービス利用のポイントについて」
「知っ得シリーズ」は、会活動や支援体制・仕組みなど、知っているようで知らない色々な事について、リレー形式で掲載します。今回は、大阪市内の放課後等デイサービスで勤務している会員が、今年度に報酬改定が行われた「放課後等デイサービス」の利用のポイントについてQ&A形式でお伝えします。
Q)そもそも放課後等デイサービスって?
A)「放課後等デイサービス」とは、発達に課題のある学齢期児童や生徒(原則、小学1年〜高校3年)が学校の授業終了後や学校休業日に通うことのできる、児童福祉法に基づく福祉サービスのひとつです。「放デイ」「デイ」「療育」等と呼ばれることもあります。子ども一人ひとりに合わせた支援計画を立て、主に日常生活に必要な動作の習得や、集団生活への適応に向けたサポートを受けられます。
利用に際して障がい者手帳は必須ではありませんが、お住まいの市区町村から交付される「障がい児通所受給者証(受給者証)」が必要になります。なお、同じく通所の福祉サービスである「児童発達支援」は、小中高に在籍していない未就学の児童が利用できるサービスです。
Q)利用料金は?
A) 利用料金は事業所によって異なりますが、原則として全体の1割が自己負担で、残り9割は国と自治体が負担します。またご家庭の負担には月の上限額が設定され、世帯の所得によって0円、4,600円、37,200円のいずれかに決定されます。自治体独自の補助を設けている場合もあります。
Q)2024年4月に法律が変わったと聞きました。「学習支援だけ」のような支援が受けられなくなったんですか!?
A)障がい福祉サービスは3年毎に大きな改定が行われますが、今年度がちょうどそのタイミンングでした。改定内容は多岐にわたりますが、その一つとして「総合的な支援の推進」が求められるようになりました。
具体的には、①健康・生活、②運動・感覚、③認知・行動、④言語・コミュニケーション、⑤人間関係・社会性の5領域を包括した支援の提供が義務付けられています。つまり、単純に学習や運動「だけ」に特化したような支援は、改定後は認められなくなったということになります。よって、これまで学習支援等に特化したプログラムを特徴としていた事業所も、総合的な支援を基本とした上で、特別なプログラムも提供していくように変化してきているものと思われます。
Q)短時間の利用ができなくなったと聞きました。実際は?
A)改定によって、30分未満のような極めて短時間の支援では、事業所が報酬を得られないことになりました(環境に慣れるための準備期間等の場合は除く)。また、利用時間に応じて事業所が得られる報酬区分が変わる仕組みになりました。支援時間による区分は「30分以上1時間30分以下」「1時間30分超3時間以下」「3時間超5時間以下」の3区分です。長い利用時間の方が得られる報酬が高くなるため、事業所によってはより長時間の利用に繋がるようプログラムを設定するケースもあるのではないでしょうか。
Q)どのように放課後等デイサービスを選べばいいの?
A)改定に従った「総合的な支援」を提供することはどの事業所でも共通ですが、実施している支援手法やプログラム内容は事業所によって様々です。送迎の有無や立地などの通いやすさだけでなく、事業所毎の得意とするプログラムについても調べて、現在の子どもに必要な支援内容かを見極めることが大切です。ちょうど今回の改定によって、事業所の支援プログラムの作成と公表が義務付けられたため、今年度中には各事業所のホームページ等で確認ができるようになるでしょう。事業所では体験会や見学会を実施しているところがほとんどですので、合いそうな事業所を見つけられたら、積極的に問い合わせてみると良いと思います。
体験会に参加する子どもの様子を見ながら「ここでやっていけそうか、成長できそうか」をさまざまな面から確認しましょう。放課後等デイサービスは定期的かつ長期的に通う場所になり得ますので、「子どもを安心して任せられそう!」と思えることが何よりも大事です。ぜひ子どもや親にとって信頼できる事業所を探していきましょう。
(2024年11月会報より)