2022年1月31日月曜日

全国LD親の会設立30周年記念事業 第19回公開フォーラム 「共生社会における多様なコミュニケーション~発達障害児者が社会とつながるために~」感想(2021年2月)

 全国LD親の会設立30周年記念事業 第19回公開フォーラム

「共生社会における多様なコミュニケーション~発達障害児者が社会とつながるために~」感想

 2月21日(日)9:40から16:00までZoomによる配信に、おたふく会からは6名が申込みをしました。今回は、社会とつながる方法や互いに認め合うためのコミュニケーションとは何かについて、大変興味深いお話を聴くことができました。

《参加者の感想》 ※文末の( )は所属グループ

〇どの部門もとても勉強になりましたが、その中でもアーティストのAjuさんのお話や、永浜先生のお話がとても印象に残りました。(小G)

〇講演を聞く前は、ユニークで恵まれた才能をお持ちの若者たちのお話を楽しみにウキウキしていたのですが、現在のご活躍に至るまでの紆余曲折とともに、人との関係を大切にされていることを感じて、本当に頼もしく思いました。可能性や未来を感じる講演、ありがとうございました。(大G)

〇出会いの素晴らしさ、そしてお二人の関係性にはとても興味が湧きました。私も息子と、お二人の様な関係を築いていけたらと思いました。貴重なお話をありがとうございました。お二人の若く素晴らしい才能を持つ方のお話は、小さな頃から様々な苦労を重ねての「今」であることを教えてくれました。支援者となる人との出会いで、人生が本当変わっていくのだなと。今辛い思いをしている人にも届くといいなと思います。信じて見守ることが大切ですね。(青G)

〇リモートはつい自宅での受講という事で気が散りがちです。ですが今回のフォーラムは成人期の本人に焦点を当てての内容が多かったので興味深く集中して受講することができました。発達障がいのことが知られていない時代とは言え親が障がいを知らず、本人に自己肯定感や自己効力感を持たせるように育ててあげられなかった事を後悔する日々です。フォーラムを受講してそれらをどのように高めるために今からでもいろんな成功体験をさせようと思いました。そして遠くない将来の親亡き後、娘自身がどのように助けを求めるかを教えていきたいと思います。(青G)

〇「発達障がい者が社会から孤立せずにつながるためには…という問いへ」 、大曲さんも言われていたように、何十年も前に比べると、発達障がいについて「社会」全般にある程度の認識が広まったのは確かだが、「そういう人はどこにでも居る」という前提はありながら、それぞれの場(小さな「社会」)での具体的な理解啓発はそれほど進んではいないように思える。西村さんの講演の中で、ある当事者のトラブルがきっかけで施設の取り組みとして警察との交流が行われた例が紹介されたが、まったく同様の話を知っていて、わたしはその人が働くB型事業所に同様の取り組み(事業所に警察官に来て話してもらう)を提案したが、さまざまな課題(時間的、人員的、運営的、経済的)により実現しなかった(具体的にはその啓発活動の時間の利用者の作業や工賃やスタッフの配置や時間給はどうなるのか等)。限られたある人ある所の熱意や頑張りに頼っていては、なかなか点が線や面にはならない。公的な援助や指導など事業所や支援者にとっての動機づけが必要と思う。教育分野や福祉分野、労働分野においてもしかり。社会全般的な上からの「啓発」とともに、すそ野からの具体的・実践的な個別の「社会」における活動が、そしてそれを行ないやすくするための行政や制度上の「支援」(予算)がまだまだもっと必要。永井さんが言われていた「中間の働き方」の実現への働きかけなど、まだまだ親の会の役目やその活動の意義があるのだと思う。(青G)(2021年3月会報より)