2026年2月8日日曜日

LDグループ パイロット版ディスレクシアプロジェクト(2025年8月)

 LDグループ パイロット版ディスレクシアプロジェクト 

8月24日(日)ドーンセンター小会議室にて大阪府作業療法士会に所属する作業療法士(OT)2名の協力を得て、LD当事者の子どもたちのiPad使用がうまくいかない背景を探る機会を設けました。困りごとを自ら話したり、写真を見せたりしてOTと共有する中で、自分が置かれた状況を一緒に分析・整理・理解し、スモールステップで目標を定め、それに向かうための具体的な方法を探ることができました。

事例①:中学2年生の男児

ADHD・ASD・LDの診断を受けた彼は、ICTの使用許可を得ているものの、日常的には活用していませんでした。OTとの対話を通じて、自分の学習スタイルやモチベーションを見つめ直し、視聴学習やクイズアプリを活用した勉強法を自ら提案するまでに至りました。

事例②:小学6年生の男児

「ICTなしには読み書きが困難」と診断され、iPadを導入した彼は、整理整頓の難しさから活用が進んでいませんでした。OTとのやりとりを通じて、片付けの意味や方法を理解し、『掃除させられる』から『掃除して使いやすくしたい』へと意識が変化。ICT活用の環境整備の重要性が改めて浮き彫りになりました。

【今後の展望】

ADHD・ASD・LDの子どもたちにとって、ICTを活用することの必要性や重要性は広く認識されつつあります。しかし、単に「ICTの使用を許可する」だけでは、子どもたちが自分で使えるようになるわけではありません。特別支援学校で点字機の使い方が教えられるように、ICTについても学校や家庭、地域での長期的な伴走支援が不可欠です。

特に作業療法士(OT)は、ICTの操作方法を教えるだけでなく、ADHD・ASD・LDを含む多様な特性を包括的にアセスメントし、子どもの環境に合わせた具体的な解決策を提案できる専門性を持っています。米国ではすでに学校OTによるICT支援の人材育成や配置が進み、継続的な支援体制が法的にも整備されています。日本でも、学校や放課後等デイサービスなど、どの地域でもOTからサポートを受けられる仕組みが望まれます。

今回の取り組みは、その第一歩として大阪府作業療法士会と連携し、プログラムを企画しました。ぜひ、関心を持ってくださる方々と一緒に、この仕組みづくりを考えていけたら嬉しく思います。どうぞお気軽にお声がけください。

(2025年11月会報より)